・CAD,CAM

 CAD(computer aided design)コンピューター支援設計という、直訳するとわかりずらいかもしれません。

 コンピューターを使って、手作業でしていたものを、効率化しましょうということです。

 したがって、この分野は設計建築、繊維関連、電機設備、水道架設など多肢にわたって幅広い分野で使われています。

 CAM(computer aided manufacturing)コンピューター支援製造という、直訳するとCADよりわかりずらいです。

 CADで作成されたデータをもとに加工する生産設備とすればわかりやすいかと思います。

 では、具体的にどんなものかと言いますと、以下のメーカー様のサイトを見ていただくのがいいかと思いますので紹介します。

 繊維関連にかたよります点はご容赦ください。

 国内メーカー (株)島精機、(株)タカトリ、AGMS(株)、川上製作所などです。

 海外メーカー レクトラ、ガーバーなどです。

 

 YOUTUBE 「180623タカトリCAM」で検索頂けますと、実際の機械が稼働している動画をご覧いただけます。

 

・HDPEの知識

 HDPEは高密度ポリエチレンのことをいいます。特徴は白濁色で伸度はありません。CAMに使用される素材で最も一般的なものです。

 これに対してLLDPE(低密度ポリエチレン)があります。LLDPEは透明で伸度があります。CAMに使用する際に生地が透けて見えると都合がよいというケースでは一部使用されています。

 

 静電防止剤

 HDPEは非常に静電気を帯びやすいため、静電防止剤を使用します。

 静電防止剤には界面活性剤を使用します。

 界面活性剤はポリエチレンと融合せず、表面上に膜をつくります。この膜が空気中の水分を吸着し導電性を増すことにより、静電気の発生を防止しています。

 したがって、乾燥している環境では効果が得られません。特に、湿度35%以下になりますと効果は期待できません。

 通常、静電防止剤は、その種類にもよりますが、3%混入させます。

 当社調べですと、静電圧10KV未満であれば静電対策と言えますが、静電防止剤3%混入後の数値は、5KV以下になっています。

 但し、それでも環境等の条件によっては不十分との指摘を受けることがあります。

 対策としては、静電防止剤を増やすか、HDPEの厚さを増やすしかありません。

 静電防止剤が3%混入させるところを4%に上げると、静電圧は5KVから4KVになりました。但し、機械的に難しく、効果が正比例しないために、有効とは言えません。

 これに対して0.015厚のHDPEの静電圧で5KVだったものが、0.018厚にすることにより、3.8KVまで下がりました。

 以上のことから、静電気の発生を少なくするにはHDPEを厚くするという方法が有効です。

 その他に多少大掛かりになりますが、静電防止剤入りのペンキで床を塗装してしまう方法があります。但し、これについては地元の塗装業者様に相談して下さい。